パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)は、「世界最高峰」の称号を維持するため、常に「完璧」を追求してきました。メイン記事でも触れた通り、彼らの哲学は、時計を「次世代に受け継ぐべき芸術品」として捉えることです。
この哲学を具現化するために、パテック フィリップは2009年に、時計業界の常識を覆す大胆な決断をしました。それが、それまで採用していた「ジュネーブ・シール」を廃止し、独自の品質証明「パテック・フィリップ・シール(Patek Philippe Seal)」を設立したことです。
この記事では、パテック フィリップがパテック・フィリップ・シールを創設した理由と、その厳格な基準について解説します。
パテック・フィリップ・シールとは?独立した最高品質の証明
パテック・フィリップ・シールは、ムーブメントだけでなく、時計全体(ケース、文字盤、針、機能、精度、アフターサービスを含む)に対して、パテック フィリップ自身が永久に責任を持つことを約束する、独自の品質基準です。
これは、従来の品質認定が主にムーブメントのみを対象としていたのに対し、時計を「一つの完成された作品」として評価する、より包括的で厳しい基準となっています。
メゾン・ストーリーズ・イメージ
「より良く」を求めた独立:なぜジュネーブ・シールを廃止したのか
パテック フィリップが独自のシールを創設した最大の理由は、「最高の時計」を作るために、既存の基準では不十分だと考えたからです。
パテック フィリップの経営陣は、時計を製造する技術(メカニズム)だけでなく、美しさ(審美性)、機能(精度)、そして永続性(アフターサービス)のすべてにおいて、「世界最高」を保証したいと考えました。
パテック・フィリップ・シールは、「他人に評価されるのではなく、自分たちが決めた最高の基準を、自分たちで守り抜く」という、独立した家族経営ならではの、強い決意の表明なのです。
究極の基準:アフターサービスと永久保証
パテック・フィリップ・シールの基準の中でも、特に他社と一線を画すのが、「長期的な精度保証」と「永久保証された修理体制」です。
🕒 精度保証の基準:より厳格になった日差の基準
パテック・フィリップ・シールは、時計の精度に関し、**より厳格な日差の基準**を定めています。
- ムーブメントのサイズ別基準:ムーブメントの直径が20mm以上のモデルでは**日差-3秒から+2秒以内**という、非常に厳しい精度を保証しています。
これは、一般的なクロノメーター基準よりも遥かに厳しく、時計の命である「正確さ」への、パテックの飽くなきこだわりを象徴しています。
🛠️ 永久保証のアフターサービス:子から子への誓い
パテック・フィリップ・シールの核心は、アフターサービスにあります。
- 製造記録の永久保管:すべての時計の製造記録が保管されており、**100年後の修理**にも対応できる体制を整えています。
- 修理の優先:シールを持つ時計は、パテックの**専門の職人**によって、**永続的に**修理・メンテナンスされることが保証されています。
パテック フィリップを選ぶということは、「最高の時計を、子々孫々まで安心して受け継げる」という、この「永久の責任」を一緒に手に入れることなのです。
パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE) 公式サイトはこちら
(公式URL: https://www.patek.com/en )